校長からのメッセージ

2015/01/29

平成26年度3学期 校長訓示

本日は高1生、高2生のみの朝礼になります。高3生は現在、受験の真っただ中です。受験は緊張感を持って取り組まなければいけないということで、ホームルーム教室で学年の先生方が受験に対する最後の心構え、気構えについて話をしています。いずれ君たちにもそういう時期が来ることを意識してほしいと思います。
今月、22日に佼成学園高等学校の推薦入試が行われました。一般入試は2月11日、12日に実施されます。また、中学校の入学試験は2月1日、2日、3日、5日の4日間で行われます。君たちには申し訳ありませんが、この日は自宅学習となります。
君たちは本校の中学受験、高校受験を合格して今ここにいるのです。合格したときにどのような気持ちだったか覚えていますか。その時の気持ちが学校での「初心」になります。今その「初心」を振り返ったとき、「初心」に沿った行動がとれていますか。ぜひ考えてみてください。
私は中学の入学説明会で宿題を出しています。将来の目標、学校で取り組みたい活動、そしてどんな人間になりたいか。この3つについて決意を書いてもらいます。書いてもらったすべてに目を通していますが、ほとんどの生徒が「行学二道」に沿った活動がしたいと宣言しています。
この「行学二道」という言葉は意味が深いので、様々な解釈ができます。しかし、大きな意味としては学業で学んだことを様々なことに生かしていくということです。ほとんどの生徒が学業とクラブ活動を両立したいと書いています。君たちもきっとそう書いていたと思います。もう一度その「初心」をしっかり思い出してこれからの活動に生かしてもらいたいと思います。
2月の上旬は自宅学習が増えます。また、世のなかではインフルエンザが流行ります。学級閉鎖や学校閉鎖になっているところもあります。毎年、佼成学園はインフルエンザでの欠席は少ないほうです。きっと君たちの健康管理がしっかりしているからだと思います。これからもうがい手洗いをしっかり行い、健康管理に留意しながら行学二道に励んでください。

佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉

2014/09/01

平成26年度2学期始業式 校長訓示

みなさんお久しぶりです。1か月半近く会っていない生徒もいると思いますので、みなさんで大きな挨拶をしたいと思います。おはようございます。

今日から第二学期が始まります。この夏休みには多くのことがありました。生徒諸君は大きなけがもなく、日々努力し、成長してくれた夏休みだったと思います。中学アメリカンフットボール部は日本一になり、吹奏楽部が4年連続の金賞を受賞するという栄誉に輝きました。もちろん、高校3年生はこの夏に補習や講習、目いっぱいの学習をした生徒が多かったのではないでしょうか。

日本を見渡すと、この夏は異常気象が目立ちました。全国様々なところで、大雨による土砂災害がありました。特に広島では70人以上の死者が出る大きな災害が起こりました。現在も数名の行方不明者を残し、復旧がなかなか進まず、亡くなった方々の遺族や避難されている方々は大きな悲しみや苦しみを感じていることでしょう。ぜひ、君たちもこの災害について考え、被災された人たちの気持ちに寄り添うことができる心を持ってほしいと思っています。
ここで、亡くなった方々のご冥福を祈って、30秒間の黙祷をささげます。

もしかしたらみなさんの中に、親戚の方が被災された、という人がいるかもしれません。実は、広島県にはソフトテニスの関係者が多く、私の友人が何人もいます。幸いにも、その人たちに被害はありませんでしたが、広島の現状を聞くことができました。現在、広島の街には多くのボランティアの方たちが集まって、懸命に復旧の手助けをしてくれているようです。東北の大震災の時にも多くのボランティア活動があったように、「助け合う」という心を持って、日々生活していくことは大切なことだと改めて感じました。
近年の異常気象は、人類の発展と引きかえにもたらされたものとも言われています。我々の生活が豊かになり、進歩していくことも大切ですが、エネルギーを無駄遣いしない、必要のない贅沢はしない生活を送ることが大切です。十代の君たちが大人になって家庭を持ったとき、この地球がどうなっているのかを真剣に考える必要があります。君たちには、今回の異常気象で東京に大きな被害がなかったことに安堵するのではなく、地球規模の将来についてしっかり考えてもらいたいと思います。
最後に、今月9月7日は佼成学園の創立記念日です。今年で60周年になります。9月6日には式典が開催されます。60周年という大きな節目の時期に在学しているという意識を持って式典に臨んでほしいと思います。

佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉

2014/07/19

平成26年度1学期終業式 校長訓示

明日から夏休みです。授業は休みになりますが、夏期講習や行事、クラブ活動が盛んになります。もちろん大学受験に向けて自学自習をする生徒もいます。このように、夏休みといっても、君たちには多くの活動が続きます。
この夏休みは普段の授業とは違った成長につながる体験ができるよい機会なのではないかと思います。是非この夏休みに様々なことに情熱を傾け、大きく成長してほしいと思っています。
さて今、日本や世界の情勢について、みなさんはどのようにお考えですか。日本の政治では、「集団的自衛権」の行使の問題で政治的に大きな決断をする時が来ています。本校の建学の精神では平和を重んじています。この「集団的自衛権」に関しては、みなさんにもしっかり自分の考えを持ってほしいと思っています。また、世界では東南アジア、ウクライナでの紛争が続いています。日本でも北朝鮮との拉致の問題、韓国や中国との領土問題を抱えています。その他、国際社会には解決すべき多くの課題が残されています。
 
どうしたら各国が円満に、そして世界が平和になるのか、世界中のすべての人たちがこの問題を考えることが大切です。しかし、まずは君たちが世界に目を向けて、相手の立場を考えて、相手の文化、民族、感情をくみ取ったうえで、どのように立ち振る舞ったらよいかを考えなければなりません。
 是非、皆さんには日ごろから新聞やニュースを見て、しっかりとアンテナを張っていて欲しいと思います。この夏も非常に暑いですが、みなさんがたくましく育ち、また9月に会えることを楽しみにしています。

佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉

2014/06/24

校報 積極的に挨拶をしましょう

 「生徒全員に大きく成長して欲しい」という願いのもと、常日頃から「挨拶は大切だ」と訴えていますが、いったい「挨拶」にはどのような意味があるのか、挨拶の持つ力を考えてみたいと思います。
 人間は自分一人の力では大きな成長は望めません。多くの人たちとの関わりによって大きな成長が期待できるのです。しかし多くの人たちがいても、その人たちとどのような人間関係にあるかによって成長の度合いが変わってきます。円滑なコミュニケーションがとれ、信頼し合い、円満な人間関係が築けていれば、お互い大きく成長できる人間関係だと言えるでしょう。
 このよい人間関係のスタートは相手に好かれることに始まります。このための行為が「挨拶」なのです。挨拶という字の本来の意味を考えると、「挨」は「心を押し開く」ということであり、「拶」というのは「相手にせまる」ということです。つまり挨拶とは「心を開いて相手にせまる」というのが本来の意味なのです。ですから、相手に好かれるためには自分が心を開いて相手に近づき、自分から積極的に言葉や態度で気持ちを表すことから始めなければなりません。
 しかし、挨拶をすれば必ず好かれるとは限りません。挨拶の仕方によっては嫌われてしまうこともあります。たとえば不機嫌そうな顔でぶっきらぼうに挨拶をしたら相手はどう感じるでしょうか。心がこもらず目も合わせずに元気のない挨拶をしたらどうでしょう。きっとよい気持ちになってもらえず、好きになってはくれないでしょう。
 佼成学園では、挨拶をするときには「本物の挨拶」をするよう指導しています。「本物の挨拶」とは「自分から」「笑顔で」「心を込めて」「元気に」「相手を見て」挨拶することです。人はこのような「本物の挨拶」をしてくれる人を必ず受け入れ、好きになり、自然にコミュニケーションが生まれ、円満な人間関係をつくろうとするものです。そのような人間関係のなかではお互いの良さを認め合い信頼が生まれ、協力したり、ときにはお互いに切磋琢磨するなど多くの濃密な活動がおこなわれ、大きな成長が期待できるのだと思います。ぜひ「本物の挨拶」を心がけてほしいものです。
 挨拶にはこの他にも大切な役割があります。挨拶は礼儀でありエチケットであるということです。「親しき仲にも礼儀あり」という言葉がありますが、親しい関係を作り上げていても挨拶(礼儀)を疎かにすると良い関係が壊れてしまうことがあります。たとえば、顔見知りの人に対して挨拶をしなければ人間関係は壊れてしまいます。顔見知りで挨拶しないのは「君とは口もききたくない」と敵意を示しているのと同じことになります。自分にそのような気持ちがなかったとしても、相手にはそうとられ、関係は壊れます。ですから本物の挨拶を継続することが大切です。また、「前を失礼します」「お先に失礼します」「少しよろしいでしょうか」など、目上の人に丁寧な対応をすることも挨拶(礼儀)として大切になります。
 このように、「挨拶」は一人ひとりが大きく成長するためにとても大切なものであり、とても深い意味を持つ行為です。そして学生時代だけでなく社会人になってからも絶対に欠かすことのできないものです。ですから、みなさんには積極的に挨拶をして欲しいと願うとともに、これからも挨拶の持つ力について学びながら身につけてほしいと思います。

佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉

2014/05/10

今年度特待生の諸君おめでとう!

Dscf1564Dscn9226

 

 本校では中学2年生から高校3年生のうち、建学の精神を理解し、これを遵守する成績・人物ともに優秀な生徒各学年5名に対して授業料を免除する特待生の制度があります。本日(10日)は平成26年度の特待生、計25名に対する伝達式を行いました。

 特待生に選ばれた生徒たちはこの一年間、特待生を目指して頑張った生徒たちばかりなので、喜びに満ちた表情で出席してくれていました。私は生徒たちにお祝いのメッセージとともに、学業だけでなくすべての活動の手本となるような行動とリーダーシップでみんなを牽引し学校を盛り上げて欲しいと伝えました。そして、できれば来年度も親孝行できるよう、特待生を目指して頑張るように話しました。生徒たちは私の話を聞きながら喜びだけの表情から、特待生としての責任からか少し引き締まった表情になっていきました。

本校は友人関係がとても良好で、みんなが協力したり切磋琢磨し合って成長する風土を持っています。そういう意味でも特待生諸君の存在はみんなの成長にとても大きく影響する要素だと思っています。私はこのような環境の中で生徒全員が大きく成長し、夢の実現と人格向上を達成して欲しいと願っています。

 最後に特待生諸君、本当におめでとうございます。

佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉

2014/05/07

バスケットボール部関東大会出場おめでとう!

 5月3日(土)東京都高等学校春季大会兼関東大会予選のベスト8をかけた試合が、武蔵野総合体育館で、我が佼成学園 対 帝京の間で行われました。本校が関東大会に出場となると、私が本校の教員になってからは初めてのことなので、ぜひとも勝ってほしい気持ちで応援に行きました。体育館に着くと私と同じ気持ちでバスケットボール部の家族の方々や部員のクラスメート、OB、たくさんの応援団が来てくれていました。私はメインコートの入り口付近で選手たちに勝利を祈りながら声をかけました。

 午後1時、試合が始まりました。私たち応援団もコートサイドに陣取り選手たちのすぐ傍で応援することができ、選手たちと一体になって戦っているような気持ちで大きな声をだし、手を叩いて必死に応援しました。試合は一進一退の大接戦でしたが、最終的には3点差で本校が勝ち、関東大会のキップを手にすることが出来ました。勝った瞬間には選手も応援団もみんなが涙を流して一緒に喜びを分かち合いました。本当に感動し選手たちの素晴らしさを感じずにはいられませんでした。

 試合後、選手たちと祝福の握手をしに行くと、みんな素晴らしい笑顔で感謝の言葉を述べながら力強く握手をしてくれました。しかし、よく見ると膝や足首などにテーピングやアイシングなどをしていて、怪我を我慢してプレーしていた生徒が多く、本当に根性のある生徒達だと頼もしく見えました。

 今日の試合では選手たちだけでなく、応援の生徒、OBの卒業生が一つの気持ちで戦えたことが一番の喜びだと思います。試合に勝利し、みんなで感動し喜びあえたことで最高の一日になりました。このような素晴らしい一日を私にくれた生徒諸君、本当にありがとう!

そしてバスケットボール部のみなさん、関東大会出場本当におめでとうございます。

10342444_811694705510425_6519573934

 佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉

 

2014/04/10

平成26年度1学期始業式 校長訓示

H26.04.08 始業式 校長訓示
 
いよいよ平成26年度が始まります。
昨年度の修了式では君たちに『来年度の目標を定める』という話をしました。今日ここにいる君たちは今年度の目標を決めたでしょうか。その目標に向けた取り組みを今日からしっかり実践してほしいと思います。

 

明日が入学式なので、中学1年生と高校1年生はこの場にはいませんが、生徒諸君と教職員が一丸となって、これからの1年間を頑張っていきたいと思います。佼成学園の教育活動を通して君たちが大きく成長し、各自の目標を達成してくれることを心から願っています。もちろん教職員一人ひとりが君たちをサポートします。

   

そこで、君たちにも意識してほしいことがあります。
人は一人では期待するほどの成長は望めません。周囲の人たちの協力や影響なくして成長することは難しいものです。そこで、まず周りの人たちと良い関係をつくることがとても大切だと思うのです。

 

仲の良い友達とうまくやっていくことは簡単だと思います。しかし、年齢が異なる先生や先輩などとも良い関係をつくることで、大きな成長を望むことができるのだと思います。

人は一人ひとり違います。考え方、感じ方、すべてが違います。そのような違った感覚を持つ人たち同士が良い関係をつくるのはとても大変なことです。良い関係をつくるために、相手を認め、理解し、そして自分を理解してもらえるためのコミュニケーションが大切です。ただ相手と喋るだけではなく、心がつながることが本当のコミュニケーションなのです。そのためには、まず自分の心を開く必要があります。自分の心を開けば、相手を理解する気持ちが生まれ、様々な発見につながります。

自分の心を開くために心がけてほしいことがあります。まず、誰とでも笑顔で挨拶を行うことです。挨拶を行うことは、自分の心を相手に開く意思表示になります。また、笑顔には相手をおおらかな気持ちにさせ、相手の心を開かせる力があります。ですから、笑顔で人に接することがコミュニケーションにおいて大きな意味を持っているのです。これから君たちはたくさんの人と笑顔で接してください。

      

また、君たちにお願いしたいことがもう一つあります。ぜひ「謙虚」でいてください。
常日頃から、周りの人に感謝できる人になってください。「謙虚・素直・感謝」この言葉をいつも心がけてください。この3つの言葉が君たちを大きく成長させるキーワードになります。

君たちが、しっかり目標に向かって、周囲の人たちと良い関係を作りながら、大きく成長していくことを期待しています。

 佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉

2014/03/24

平成25年度修了式 校長訓示

H26.03.24 平成25年度修了式 校長訓示

みなさん、おはようございます。 本日、この修了式の場に三年生はいませんが、先日、中学と高校の卒業式が厳粛な雰囲気の中、感動的に行われました。

         

今年度は今日で終わりますが、みなさんは学校の大きな目標である「行学二道」の実践を行うことができたでしょうか。私が評価するならば、みなさんは非常によくやってくれたと思います。

今年卒業した高校三年生は、クラブ活動や人格の向上を実践したうえで、大学受験結果が近年で最もよい結果と言っても過言ではないほどの素晴らしいものでした。素晴らしい結果が出たということは、それだけ彼らが努力したことの証だと思います。

自習室を利用し、チューターの指導を受け、先生方の講習をしっかり受講するなど、もちろん本人の努力も必要ですが、それらの積み重ねで大きな成果が得られるという点では本校の進学指導のすばらしさが実証されています。

 

「行学二道」のうち、この「学」の部分は大きな意味を持ちますから、春休みのうちに自分が来年度どのように「行学二道」を実践するか、しっかり考えておいてください。

中学生に話を向けますが、今年度の高校三年生と現中学一・二年生の学力推移調査を比較すると、現中学一・二年生の諸君がはるかに優れた結果を出しています。中学生の諸君が今後も同様な努力を続けてくれれば、今年度の素晴らしい結果以上のものが出せると感じます。ただし、これからも高い意識を持って、高い志を持って、勉学に励む必要があります。

学業のことに焦点を当てましたが、「行学二道」ですから、自らの人格を高めながら、楽しく活動することも大切です。そういうことも含めて、春休みには、各自の目標や活動項目をしっかり考えてほしいと思います。

このあと、今年度皆勤賞の授与がありますが、皆勤賞は大変立派な賞だと思います。校訓の「行学二道」を実践するためにも健康や時間管理はとても大切な要素だと思います。ぜひ、授与された人への賞賛と来年度は自分が授与されるよう自己管理をしっかりお願いします。

      

 佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉