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2017/03/23

【高校】 平成28年度 高校卒業式が挙行されました

3月18日、平成29年度 佼成学園高等学校 卒業式が行われました。
生徒ならびに保護者の皆様、ご卒業誠におめでとうございます。

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授与式の後、各クラスにて最後のホームルームが行われました。生徒一人ひとりが、担任より卒業証書を手渡され、6年間または3年間の感謝の思いを述べました。証書を手渡され黒板の前に立つと、思わず涙ぐむ生徒もいました。

式中、卒業生代表による卒業の言葉では、中学からの6年間、および高校3年間の思い出を振り返るとともに、これまで支えてくださった方々への感謝の気持ちや卒業を迎えるにあたっての心境、後輩たちへのメッセージを語ってくれました。全文を以下にご紹介いたします。


卒業の言葉

 暖かな春の日差しを感じる今日、私たち212人は佼成学園高等学校を卒業します。このたび、このような素晴らしい式を挙げていただき、ありがとうございます。
 2011年の4月、まだ震災から間もない時期に六ヵ年生は入学をし、男だけの3年間という異例の空間を過ごした後、いよいよ、2014年の4月、私たちの高校生活が始まりました。高校からの入学生は、新たな学校生活に期待や不安など様々な想いを抱えながら、また、中学校からの生徒は、新しい雰囲気に少々戸惑いながらも、高校一年生となりました。初めは両者の間で多少のいざこざはあったものの、日々の生活を通して徐々に落ち着いていった印象があります。そんな中、高校生活が始まって間もないながらも、大学や、自分の進路について考える時間が段々と増えていき、私は友達と、のびのびと、学園生活を送る中で、このままではいけない、という思いが芽生え、避けては通れない自分の将来へと、少しずつ目を向け始めました。

 高校二年になると、クラス替えにより新しい友達が増え、まだぎこちなかった学年の雰囲気が、一体感を持ったものへと変わっていきました。夏には学年全体で沖縄へ修学旅行に行き、悲惨で残酷な戦争の歴史に触れ、また、実際に戦争を体験した方の貴重なお話を聴き友人と様々な意見を交わし合ったりしました。そして、このことは絶対に後世に語り継がれなければならないということを痛感しました。文化祭では、私たちの学年は飲食店はやらず、エンターテイメントにこだわりました。私のクラスでは劇をやったのですが、はじめはあまり乗り気でない人が多く、うまくいかないことがありました。しかし、本番が近づくにつれ、皆やるからには最高のものにしたいという思いが強くなり、クラスが一つになりました。文化祭当日は、大盛況となり、回を重ねるごとにクオリティも上がっていき、本当に最高のものになりました。準備のために休みの日に集まって作業をしたことや、劇で使用するアンパンマンの被り物や衣装に妙に力を入れて一生懸命作ったことなど、とても懐かしい思い出です。

 そして私は、中学から続けていた吹奏楽部で部長を務め、悩み、また失敗や挫折を通して、皆をまとめることの難しさや伝統の重みなどを感じ、また、仲間の大切さや、それまでの先輩方、先生の苦労など、様々なことを学びました。「自分はまだまだ未熟だな」と感じることともに、学年の他の部の友達や周囲の皆が以前よりもたのもしくなっていることに気づきました。自分たちのだいに引退とき、顧問の先生、そして後輩たちに囲まれ、自分は幸せものだったと感じると同時に、かけがえのないものに出会えていた喜びと感謝と、そこから離れる寂しさで胸がいっぱいになりました。

 そして高3学年となり、私たちは受験に向けて気持ちを新たに走り出しました。皆の勢いは凄まじいもので、自分のその波に乗ってがむしゃらに勉強しました。そんな中、ディズニーリゾートでの校外授業で受験勉強のことを忘れ、遊びに遊んだことをとてもいい思い出となりました。また、アメリカンフットボール部の活躍は皆に勇気を与え、クリスマスボウルでの感動をフィナーレには皆が興奮し、次は自分たちの番だと、勉強により一層力が入りました。
 最後の授業を終えてからの日々、友達と会う時間や話す機会が減り、私は学校での昼休みに友達とおしゃべりをしていた、ただそれだけの時間でさえも、とても恋しく思うようになりました。そしてよくよく考えると、自分たちがもう卒業する身なのだということを実感しました。それまでの当たり前の日々が、クラスメイトに会って過ごす、そんな当たり前のことが無くなってしまうのはとても悲しいことですが、それは、どんな形であれ、わたしたち一人一人が新しいステージへと足を進めている証拠です。寂しいですが、皆これまでのお互いの頑張りを称えあい、また、自分に対しても「よく頑張った」と言ってあげましょう。

 高校三年間をこのように振り返ると本当にあっという間でした。そして、このような素晴らしい学園生活を送ることができたのは、先生方、そして共に歩んだ友人たち、後輩の皆、私たち一人一人に関わったすべての人のおかげです。この場をお借りして感謝の気持ちを申し上げます。ありがとうございました。そして何よりも、両親にも感謝の気持ちを伝えなければいけません。今こうして自分がいられるのも、計り知れないほどの、日々も支えがあってのものです。ありがとうございました。

 在校生の皆へ。私は入試がひと段して腑抜けになっている間、学園生活を振り返って、自分は知らないうちに青春していたのだ、ということに気づきました。そういうことは、退屈になってから気づくものです。失ってその価値に気づくことはたくさんあります。今の周囲の様々な存在を大切にして、思いきり、学園生活を楽しんでください。
 私たちは今日、卒業します。皆、それぞれの道を行きます。誰もが次への一歩を踏み出していきます。私は、高校生活の中で、自分が言うのは変ですが、人生何があるかわからないし、人それぞれ違った人生があるのはとても尊いことだ、と感じるようになりました。
周囲の環境が変わり、これから先、何があるのか、どんな出会いがあるのかなんて誰にも想像できません。楽しいと思える時期があれば、苦しい時期だってやってくるに違いありません。ですが、いつどんな時でも、その経験が結果として「良かった」と自分で思えるように、その時その時を大切に、精一杯生きていきます。最後になりますが、私たちを支えてくださったすべての人に感謝して、卒業の言葉とさせていただきます。本当にありがとうございました。最高の学園生活でした。