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2014/05/12

[高1]校外授業報告

1前日まで続いた雨が時を合わせたかのようにあがり、透き通った青空が広がる5月2日(金)、校外授業が実施されました。大成功に終わったオリエンテーションから早くも一ヶ月が経ち、新しい仲間との親睦も深まっている中、舞台を学校から箱根へと移した今回。江戸幕府が整備した五街道の一つ、東海道の中でも随一の難所として知られた箱根八里の旧街道を、一人の脱落者もなく、高1生は皆無事に歩ききりました。




2「峠越え」と聞いて最初はあまり乗り気ではなかった生徒たちでしたが、行きのバスの中から新たなクラスメートと話を弾ませ、文化祭のテーマや出し物について話し合ったり、高校入学生のクラスは校歌・学園歌の練習をしたり、「私は誰でしょう」というクイズ形式のレクで盛り上がったりと、充実した時間を過ごせたようでした。









3箱根湯本に到着し、一台ずつ須雲川自然探勝歩道脇へとバスを寄せ、クラスごとにいよいよ出発します。当初ぶつぶつと小言を言っていた生徒たちも、趣のある旧街道を前にすると、意気揚々と歩き出します。短い旅のスタートです。人が歩くと揺れる丸太橋や、突如現れる急な階段などをアトラクションのように楽しみ、気持ちよく森林浴をしながら前進していきます。班の仲間との会話にも花を咲かせ、額に汗をにじませながら歩く心地よさを感じて、しおりに掲載されたポイントを順調にチェックしていきます。しかし、さすがに「箱根の山は天下の険」とうたわれるだけあって、次第に道のりは険しくなっていきます。多くの旅人を苦しめた箱根山がその正体を現します。江戸時代から残る滑りやすい石畳に、整えられていない自然の道、いつまでも続いていくかのように感じられる七曲りの坂など、難所が続きます。「きつい」「辛い」といった声も聞かれましたが、休憩所である甘酒茶屋が見えたときの安堵した生徒諸君の表情が大変印象的でした。そして、おいしい甘酒をすすり、一同しばしの憩いの時間となります。談笑しながらも、マナーを守ったここでの態度は特筆すべきでしょう。


4昼食後、心身ともに回復した生徒たちは再び旧街道へ。多少の上り坂が続いたものの、しばらくすると風情のある石畳の下りへとうつっていきます。標識にもとうとう「元箱根」の文字が。そして、眼前に広がる芦ノ湖を前にしたときは、生徒諸君の心にもちょっとした感動が生まれたのではないでしょうか。名物の大鳥居をくぐり、樹齢400年の杉並木の並木道を歩き、情緒のあるたたずまいを見せる箱根関所跡を通り抜けると、いよいよ箱根駅伝ゴール地点!国道を90度右に曲がり、お正月に毎年目にするゴールシーンを再現。満面に笑みをたたえ、皆ゴール地点へと無事にたどり着いてくれました。遅れることはあっても、参加者全員がゴールできたことは大変素晴らしかったと思います。その後、帰りの時刻まで生徒たちは思い思いに過ごしましたが、その表情は達成感に満ちていたように見えました。


5_2高1学年目標は「自分の道を切りひらいていく気概を持とう!(模索・自立)」です。生徒諸君には「自分の道は自分の足で歩みを進めるしかない」、「あらゆる困難を乗り越えて前進していくんだ」という気概を持ってもらいたいと考えていますが、それを実際に体感してもらうための企画として、今回は高一生皆で箱根の旧街道を歩き、峠越えをしてもらいました。はじめはあまり楽しみではなかったかもしれませんが、「どんな状況でも自分の足で前進する」ということを実際に体験し、言いしれぬ達成感を感じることができたのではないでしょうか。皆の頑張りのおかげで大変有意義な校外授業となりました!生徒諸君、お疲れさまでした!

~高校1年学年通信第3号(5月10日(土)発行)より~