【男子校のメリット】~「マラソン大会」で得る3つの教育効果~
秋晴れの11月8日(火)。
荒川河川敷にて「第47回佼成学園マラソン大会」が開催されました。
2学期最大のスポーツイベントであるマラソン大会では、中1から高3までがそれぞれのペースで精一杯走り切りました。
およそ半世紀の歴史を持つ本校のマラソン大会。この行事が持つ、男子校ならではの教育効果をご説明いたします。
本校の伝統あるマラソン大会は、9キロを走ることになっています。
会場に選ばれた荒川河川敷の競技場は、駅伝の予選も行われている場所です。
本校では、マラソン大会を教育的行事の一つとしてとらえています。
その教育効果の一つは、「己(おのれ)の限界を知る」ということです。
本校での3年ないし6年間に毎年走ることで、
自分の身体能力の限界を体験するとともに、成長する自己を確認できるのです。
さらにもう一つの教育効果が、「あきらめない強さ」を体得すること。
「もうだめだ」とあきらめそうになっても、
「進めば必ずゴールにたどり着く」という思考に切り替えることを、生徒たちは学びとります。
これらの経験はスポーツだけではなく、
勉強や社会人になってからも役に立つのです。
そして3つ目が、男子校ならではの教育効果、「生徒と教師の関係づくり」です。
男子の指導に大切なのは、強いリーダーシップ。
彼らは、「友だちのような教師よりも心から敬服できる教師を求めている」のです。
(中井俊已・著『なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか』学研新書/57頁より)
今年のマラソン大会でも、こんなシーンがありました。
大会の冒頭で、本校の榎並学校長が壇上からこのように述べたのです。
「私は第4回から第9回まで、本校のマラソン大会に6回出場しました。
そして6年間、一度も歩かずに完走しました。これが私の一つの自慢です」
するとどうでしょう。それまで黙って聞いていた生徒たちは、
この発言を聞いて一斉に拍手、喝采したのです。
▲開会の挨拶を行う榎並学校長
このように本校のマラソン大会は、男子の心を強くすると同時に、
強いリーダーからの薫陶(くんとう)を受け、心を一つにする場です。
ここで心を一つにした生徒たちは、勉強にも一致団結して取り組み、
やがて迎える大学受験も支え合いながら乗り越えるのです。
▲沿道で声援を送る学校長
本校体育科の荒木教諭も、
「マラソン大会は『忍耐力』を求める行事だ。
これを克服することで、男子は大きく成長できる」と、
この教育効果について述べています。
▲走り終えたあとの爽やかな笑顔。表彰式では、学校長とがっちり握手する上位入賞者たちです
また榎並学校長も、大会終了後にこのように話をしました。
「マラソン大会は、自分との戦い。
自分に負けない気持ちを作ることが、
勉強においても、社会に出てからも、さまざまな試練に役立つ。
そして、仲間と一緒に苦しさを乗り越え、絆が育まれる。
約半世紀もの間、このマラソン大会が一度も絶えずに続いてきたのは、
このような生徒の成長を多くの教員が感じているからだ」
天候にも恵まれ、有意義なマラソン大会となりました。
ご家庭での準備や応援に来てくださった保護者の皆さま、
ご来賓の皆さま、本当にありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。
~ ここから、夢が始まる。~ 佼成学園中学高等学校