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2009/06/20

「 行学の二道を励み候べし、、、、」

 本校には「心身一如の円満な人格を養成し、平和社会の繁栄に役立つ人間を育成する」という建学の精神があり、その精神に沿って「行学の二道を励み候べし、、、、」という校訓があります。行学の行とは人の「行い」すなわち人間性を指すもので、いろいろな体験や学校活動を通して人間性を高めていくことです。学とは学問・知識のことで授業・読書などから学を高め、自分の人生(進路)の通過点である志望大学へ進学をすることも意味します。私はこの「行」と「学」の二つを両立させることが本校の方針であり、生徒一人ひとりの成長に繋がると信じています。そして将来は世界の人たちの幸せのために貢献できる人材に育って欲しいと願っています。

 佼成学園では「行」人間教育の中で一番大切に考えているのは人に対する「思いやり」と「感謝」です。「人は他人を幸せにすることでしか幸せになれない。」という言葉がありますが、人生を幸せにするためには、人と人との関係(人間関係)をどのように築いていくかが重要であると思います。「思いやり」と「感謝」の心で人間関係を築ければ円満な関係になり、人を幸せにすることができ自分も幸せになれます。教育活動の具体的な活動として、様々な講演・講話、登下校や食前・食後の挨拶、学校行事、クラブ活動などがありますが、すべての活動の中で「思いやり」と「感謝」に焦点を合わせて行っています。

 昨年の9月7日、創立記念日式典の基調講演はNPO法人アジアチャイルドサポート池間哲朗先生の「懸命に生きる子どもたち」という内容でした。アジアの多くの子どもたちが家族のために働くことで 学校に行きたくても行けないこと、一日に一食の食事ですらできない生活をしている子どもたちが懸命に生きていることを映像と講話を通して知り、自分達が本当に恵まれていることに対して神仏や両親に感謝をし、自分達は家族のために、人のために懸命に生きて(活動して)いるのかを考える機会となりました。本当の意味で神仏と両親に感謝ができ、自分の活動に反省ができる人は、毎日食事ができること、学校に通えることに喜びを感じ、苦手であったり嫌いな授業でも一生懸命に行うことができるようになります。生徒諸君にはぜひ感謝を忘れず苦手なこと・嫌いなこと・辛いことに対して逃げずに頑張って欲しいと思います。今年度の基調講演は9月7日に夜回り先生の水谷修さんに、11月5日の文化講演会にはマハトマ・ガンディーの孫のエラ・ガンディーさんに講演していただく予定ですが、生徒たちの心に思いやりや感謝の気持ちが届き心豊かな人間に成長してくれることを期待しています。

 「行」の人間性を高めることは「学」をも高めることに繋がりますが、「行」と「学」の両立を達成することは簡単なことではありません。学校として両立が達成できるサポートとしていろいろ改革をしてきましたが、今年度新たな改革として4つのことを実施しています。

① 高校棟二階に朝7時から放課後は夜8時まで自由に学習できる自習室を作りました。

② 中学は木曜日、高校は火曜日、全クラブ活動を一斉に休みにし、英語を中心とした主要科目の補習を設定しました。

③ 高校での希望者学習合宿の設定をしました。高3は青梅で高2は学内で今年3月に、さらに高3は5月の連休にも学習合宿を校内で行い、(夏期休業中にも設定予定)しっかりとした取り組みの中、大きな成果をあげました。

④ 高3での通常補習・長期休業中講習の種類、質、量を強化した徹底した進学指導を行います。

①~④を積極的に利用したり参加することによって多くの生徒が、クラブ活動との両立に役立てながら「学」を高め、志望大学の合格を勝ち取ってくれることを願っています。私は時間があれば校舎内を回り授業の様子を見ていますが、様々な取り組みの成果として授業に対する生徒の姿勢や意識がかなり良くなっていると感じています。教育活動の中心である授業の充実はとても大切なことなので大変嬉しく思っていますし、さらなる充実を目指して生徒と共に努力します。

 このように佼成学園では校訓である「行学の二道」を実践することによって生徒たちが将来の大きな力となる成長をしてもらえるように、これからも学園として進化し、職員全員が生徒との信頼関係を築きながら生徒のためにしっかりとしたサポートができるよう頑張っていきます。今後の佼成学園に今まで以上に期待をしてください。