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2010/07/20

中学1年生 自然教室報告

 期末考査直後の7月9日(金)より、2泊3日の日程で、長野県の白樺湖方面に行きました。梅雨の真っ只中でしたので初日から天候が心配でしたが、予定された全ての行程を実施することができました。

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1日目の車山登山口でバスを降りるや冷たい風に吹かれ、涼しい長野の洗礼を浴びての出発でした。車山頂上までは、何とか天気がもったとはいえ、霧ヶ峰の名が強く印象に残る霧で、眺望は今ひとつでした。頂上では強風に吹かれ、弁当の袋がとばされそうになるのを必死で押さえて、寒い思いをしながらの昼食でした。とはいえ、仲間と学校外での食事ということで、会話は弾み、風に舞う袋を追いかける陸上部員が活躍するなど、存分に楽しめた日本百名山でした。最初のハプニングは下山の時でした。頂上をすぎて、八島ヶ原湿原に向けて出発した直後、突然雨に降られました。ウィンドブレーカーを着て傘を差しても、ほとんどの生徒がズボンまでずぶぬれになりました。1時間を超える湿原までの散策ルートを予定していましたが、体調を崩す危険性にも配慮して変更しました。短縮ルートで下山し、いったん宿に戻り、軽く服装を整えた上で、予定していた湿原散策としました。小雨は続いており、登山をする印象を持っていた生徒は多少の不満も漏らしていましたが、実際には湿原の周りの平坦な散策ルートを巡るのみであったことに加え、湿原を案内してくれた自然ガイドさんの説明が興味深かったこともあり、希少な地形の形成過程や、今後の保全について熱心に質問をしている姿が見られました。別れ際にガイドさんが慶應義塾大学卒業と聞いた生徒からは「僕も慶應義塾大学の後輩になります!」と、散策の満足ぶりを思わせる挨拶が述べられていました。夜は翌日のほっとステイ代表の小林一郎様よりご講話を賜りました。日本の食糧自給率の話に始まり、世界のストリートチルドレンの話など、難しい話もありましたが、日本がおかれている食料事情が危機的状況にあり、未来を決めるのは自分たちであるという自覚を強めている様子でした。なお、天候に恵まれず、この日の天体観望は中止になりました。

2日目は美ヶ原の東山麓にある武石(たけし)村(現在は上田市と合併し上田市下武石といいます)へのほっとステイを行いました。天候が

心配された2日目でしたが、前日とはうってかわっての好天に恵まれました。地元の方も「よく晴れて、風もさわやかで過ごしやすい日になりそうだ」と、充実した体験を予感させるスタートでした。班ごとに1軒の農家におじゃまし、午前中は田んぼや畑で草むしりや収穫のお手伝いをさせて頂きました。午後は、近くの川で遊んだり、魚を捕ったりと楽しい時間を過ごした班が多かったようです。農作業などの体験は、初めてだった生徒が多く、充実した一日になりました。別れの場面では「一生懸命勉強するんだよ」と励ましていただき、元気に返事をする姿が印象的でした。バスに戻った生徒からは満足し切った表情がうかがえ、引率者としても嬉しい一日でした。夜はスペシャルゲストの北爪先生ご指導の元、天体観望を実施しました。クラスによってはこの時期特別に見られる土星の外環が確認でき、(私も含め!)大感激でした。

最終日も霧雨が舞う天候の中、鷹山ファミリー牧場で飯ごう炊さんをおこないました。調理の際の手つきも、危なっかしい者も、頼もしい者もいましたが、それぞれに協力していました。飯ごうでご飯を炊き、カレーを作りましたが、想像した以上にうまくできた班が多く、朝食からの時間が短かった割には、たくさんお代わりしてカレーを頬張る姿が目につきました。自然教室での最後の食事が盛り上がり、片づけを完了した班からご褒美にソフトクリームをもらいました。また、仕事が終わった生徒たちの中には、北爪先生ご指導の元、熱心に黒曜石を探し当てる生徒も数多く見られました。事前に禁止事項とされた斜面での遊ぶなどという幼い姿はほとんど見られず、知的探求心にあふれる中学生としての頼もしい姿が見られました。

たった3日間ではありましたが、佼成学園に入学してできた仲間と、忘れられない思い出がたくさんできた行事となりました。

行事後の16日にはほっとステイ受け入れ家庭に感謝状を作成しました。各班、楽しかった思い出を、率直な感謝の言葉に込め、きれいな装飾で飾り、台紙にまとめました。事後の作業に楽しそうに向かう姿からも、行事の充実ぶりが感じられたと同時に、感謝することに熱心になれるすばらしい生徒たちであることを、担任一同嬉しく思いました。

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